第5回 救命救急医タソ

救急救命医 シリーズ~脳出血~
救急救命医さんはすごいです


救急車で運ばれながら、外の様子が一切見えずがっかりしていると、サイレンが止みました。と、同時に救急車が止まり、到着したんだとわかりました。ハッチが開いて最初の感想は、

「さむっっ!!」

でした。

なんせ12月8日、奇しくもジョンレノン、オーティスレディングの命日でもあったかと思いますが、ニイタカヤマにノボったのはいつでしたかね?

兎に角、上着も着てない状態(上着は手荷物扱い)で、いきなり外に放り出されるのですから、それはそれは寒かったです。

良く晴れた日でしたね~。
仰向けに担架に縛り付けられているもんで、青空がムダによく見えました。

病院の扉に入る前に雨よけの屋根が見えました。その片隅に蜘蛛の巣が張ってたのをよく覚えています。

担架ごと救急入口の扉を入ると同時に若い女性が覗き込んで着ました。


「私が担当にしますのでよろしくお願いします。」


救急医と言うんでしょうか、青い服に身を包んだ小柄なその女性は菅野美穂そっくりの美しい女性でした。

金色の野には立っていませんでした。



「これはドラマか?」などと、ボンヤリした頭で考えていました。

因みに、この病院は救急に特化した新しい病院で、本当にドラマの撮影で使われてるそうです。院内にはオシャレな吹き抜け&壁面が一面ガラス張りのシアトル系カフェや、大手チェーンのコンビニなんかもあります。


青い服に身を包んだ菅野美穂は、担架に寄り添うようにして院内に誘導してくれました。

着いたところはいわゆるERと呼ばれる部屋で、白い壁に白い床はたとえ真っ赤に汚れても掃除しやすそう(おっと…)で、カーテンで仕切れば4~5人は横になれそうな、可動式の医療器具が壁際にずらっと並ぶ以外はガラーンとした部屋でした。

頭と体と足を持たれ「1.2.3.」の掛け声でベッドに移されました。

「本当にそうやって掛け声かけてやるんやー。うっかり、1.23、って言っちゃってずっこけたりしないのかな?」

なんてどうでもいいことを考えてました。

とてもじゃないけど「自分で動けますよ?さっき自転車で病院まで来ましたし、検査するまで普通に歩いてましたから」と言える雰囲気ではありませんでした。

救急隊の方は引き継ぎが終わるとさっさと帰って行きました。お世話様でした。

そして碧き衣の菅野美穂がやってきて、


「病衣に着替えますから動かないでくださいね。」

と、言われました。

「綺麗な人だなー」なんて思ってると、先程の天使のような笑顔がフッと真顔になり、

鬼の形相で、服やズボンをグイグイ引っ張る引っ張る!!

…すみません鬼の形相は言いすぎました。

しかし、袖なんか千切れるんじゃないかと思う程ギュウギュウ引っ張られました。手伝いたいところですが「動くな」と言われてるし、本当は自分で着替えられるんですが、その余りにも鬼気迫る真剣な表情に、こちらも動けない人をやりきりました。

ズボンもグイグイ脱がされ、全ての衣服はゴミ袋のようなものに丸めて入れられました。そして、浴衣みたいな病衣を右に左に身体を転がされながら器用に着せられました。

全てをさらけ出した今、碧き衣の菅野美穂に身も心も委ねよう、という気になりました。もう恥ずかしいことは何もありません。

その後、心電図、血圧計、点滴、など取り付けられ、ひと段落。ピーコン、ピーコン、ピーコン、と聞こえて上を見ると、例の波形がモニターに映っています。


あ、ドラマで、ピーーーってなって御臨終です、のやつだ!」

と、なんだかワクワクして眺めていました。

しばらく眺めていると、呼吸に合わせて上下する波計に気がつきました。

大きく吸うと波が上がり、吐くと下がります。

大きく吸ったあと息を止めてみました

波が上へ行ったまま横ばいになりました。

吐いて、吸って、吐いて、吸って、の次にフェイントをかけて吸ってみました。


下がりかけた波が、慌てて戻ってきました。

 

息を小刻みに吸って吐いて吸って吐いてしてみました。

波が小さく上下しました。


頭がクラクラしました。

 

そんな事をして遊んでいると、本日2度目のCTスキャンになりました。もう慣れたもんで何の問題もなく終了。

次にレントゲンですが、この間の移動は全てベッドに寝たままでした。


広いレントゲン室
に入ってからもベッドに横たわったままで、隣の操作室から遠隔操作レントゲンカメラがレールをつたって室内を右に左に上に下に、縦横無尽に移動し必要なところの撮影が寝たまま出来るのです!

 


古い病院の健康診断しか経験なかった自分には、驚きの連続でした。

検査も終わりましたが、その結果を見て首を傾げては、同じ質問を繰り返しされました。


名前、生年月日、今どこにいるか、手足が動くか、しゃべれるか、目が動くか


この時はまだ元気だったので、
「検査終わったし、そろそろ帰らしてもらえるかな?」なんてのんきに考えていました。

 

お医者さんが入れ替わりで何人か来たあと、何やら話し合っていました。

結局夕方になるまで待たされました。そしてカミさんも呼ばれて、説明を受けました。



「精密検査をしないとはっきりとは分からないが、脳の血管に異常がある」


そんな話だったと思います。


入院という言葉も出てきて、コップ、ティッシュなど、持ってくる物の説明を受けてるカミさんを眺めながら、

「遠足に行く子どもみたいだな」と他人事みたいに思いました。


その後、ベッドのまま病室に運ばれました。

碧き衣の菅野美穂とはそれきりでお別れでした。

腕に取り付けられたネームタグに「担当者菅野(仮)」と書かれた手書きの文字だけが、彼女の存在を証明する唯一の物で、入院中不安になると何度も見返していました。

その日は個室で、心電図、点滴も付けたまま絶対安静と言われました。

「食事は明日の昼までなしトイレも必ずナースコールで呼ぶこと」と言われ、

「今朝は普通に食べたのにそんな殺生な~」と言うも、

「点滴で栄養取れてますから大丈夫ですよ」と、笑顔で看護師さんに言われ諦めました。


そういう問題じゃないんだけど…お腹空いてるし、一日半も食事なしってどうなの??点滴ってブドウ糖ですよね?砂糖水だけで人間は生きられるんでしょうか?


救急病院なので、感染症予防のため病棟には12才以下の子どもは入れないで、1月に生まれたばかりの赤ちゃんを連れたカミさんも付き添うこともできず、看護師さんに一瞬赤子を預け「明日着替え持ってくるから」とだけ言い残してそそくさと帰って行きました。

 

この決まりごとに、4人の子育て中の我が家はかなり苦しめられました。



ここから孤独な入院生活が始まります。

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シリーズ~脳出血~
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たかあきブログ~4児の元劇団員パパ闘病記

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