年末が近づいてきて病院内も慌ただしく・・・
なると思いました?
至って静かです。いつもにも増して。
というのも「正月くらいは家で過ごしたい」と、一時帰宅される方が多いんです。
もちろんそれどころじゃない自分みたいな人もいますが、職員さんも休みがちで病院中がガラーン、シーンとしています。
病院にもよると思いますが、ここは救急病院なので、前述にもあったようにリハビリなんかは本格的ではありません。動けない人も多いですからね。
自由気ままです。
なので年末が近付くにつれリハビリの頻度も減り、年末年始は完全休業になります。
看護師さんも人の子です。里帰りや家族、親戚なんかとすごしたいですよね。
年末にかけてどんどん減ります。
教授の回診の大名行列もなくなり静かなもんです。
くれぐれも皆さん、年末年始に病院に担ぎ込まれないように!無謀な行為・暴飲暴食・急激な温度変化には気をつけてくださいね!
夜間もそうですが、
専門医がいなくて若いお医者さんや当番医の方のみで処置が遅れるかもしれませんよ!
このときは、子ども達が冬休みに入りすぐに西日本に里帰りするはずでしたが、予定を変更して近県の義兄の家に全員集合して、万一のために備えていたようです。
(縁起でもない!わたしはお墓の前にはいませんよ!!)
自分は本気で年末までに退院して里帰りするつもりでした。
でも当初予定の2週間が過ぎ、自分だけひとり置いて行かれた時点で
(アレ?おれ大丈夫なの??)
と、思うようになってきました。(いまさら)
(まさか、ここでひとりで年越すの??)と。
ゾッとしましたね。
点滴がおとそ?
薬で乾杯?
正月の晴れ着は病院着?
まさか初詣は白装束でお寺でチーン?
まあ、そこまでは思いませんでしたが、何やら先の見えない不安に覆われていきました。
そう言えば年末までには点滴取ってもらっていました。点滴の針が2週間刺さったままだったので、抜いた跡がピアスの穴のようにしばらくポッカリと穴が開きドス黒く見えていましたね。危うく針が身体の一部になるとこでした。18金にして貰えば良かったですかね。

点滴と言えば、チューブ内の「気泡」て知ってます?
ドラマなんかで、悪者が患者の点滴のチューブに空気を入れて殺害する、なんてのを見たことありませんか?
自分も最初はチューブの中の気泡を凄く気にしてました。看護師さんに言えば指で弾いて気泡を抜いてくれるのですが、意外と結構な頻度で気泡が入ってきます。
丁寧な看護師さんは気泡が入らないようにしてくれますが、忙しいとそれどころではありません。
バタバタ忙しくしている看護師さんを何度も呼び出すのは気が引けます。自分でも見よう見まねで指で弾いて気泡を抜いたりもしたのですが、ずっと見張ってる訳にもいきません。身体も疲れやすく、自己治癒能力なのでしょうか、身体が休もう休もうとしていて、このころはとにかく寝てばかりいました。
ですからその間は気泡が入りまくりなわけです。
結果、無事に生きています(笑)
一度、じっくりチューブの中の気泡を観察したのですが、奴らはどこからともなく現れます。
ビールやコーラを飲むときよく見てみてください。グラスやジョッキにいつの間にかくっついます。そんな風にいつの間にかチューブの内側にもポツポツと小さい気泡が付くんです。
点滴のチューブは結構長いので絡まないように点滴台に引っ掛けたり、ベッドの手すりに引っ掛けたりします。なので、チューブは上がったり下がったり、波打つ感じで手元まできます。
で、気泡同士くっついてある程度大きくなるとチューブからはがれて、プクプクと上に上がっていきます。当然波の上部にたまります。そして気泡が成長し大きな長い塊になります。
進化気泡が1~2cmになると気になって指で弾きます。
するとさらにメガ進化して3〜4cmになります。
最大で20cmくらいのギガ進化した気泡に出会ったことあります。神化と言っても過言ではありません。もはや空気です。チューブ全体を見るとポッカリ空間が空いてるだけです。
更に怖いのが、コレ結構な速さで移動します。
そりゃそうですよね、点滴ですもん。薬剤を静脈に流し込むのが彼の仕事ですもん。
指で弾いて移動させるが早いか、点滴に流されるのが早いか、勝負です。
進化気泡は弾く事により、退化して細かいノーマル気泡になります。それがチューブに分散してくっついてくれればその間を薬剤が通り抜けてくれます。
が、ギガ進化は流石に大物すぎて、すぐまたくっついて復活します。そして、ジワジワと腕に刺さった針に向かって移動します。
「このままでは血管内で血が固まって死んでしまう!」
本気で思いました。これはいい加減な看護師による医療事故だ!と。
慌ててスマホで調べました。
武器は武器はどこだ!初めてガンダムに乗ったアムロがマニュアル本を慌ててめくる、そんな心境でした。
今は便利ですね。スマホですぐに解答が得られました。
結果、「空気が体内に入っても何の問題もない」そうです。
空気は血管に吸収されて体外に排出されるそうです。
血液も固まらないそうです。
出血した場合、血液内の血小板が空気に触れる事によって血が凝固し、出血を止め、やがてかさぶたになります。
しかし、少々血管内に空気が入ってもそうはなりません。もし血管内の血液を固めようと思ったら、何リットルもの空気を血管内に送り込まなければならないそうです。
そんな大量に空気入れたら血液固まる前に破裂してしまいますね(笑)
ということなのでギリギリまで巨大気泡と格闘しましたが、針の辺りまで来た時にはそれを信じて、でもドキドキしながら腹をくくってじっと成り行きを見つめていました。
そして人体実験の結果は・・・
ギガ気泡が針の先まで来たかと思うと、すうっとまるで心太(ところてん)をツルっと飲み込むかのように、血管内に吸い込まれていきました。
はい、その後もこうして元気に?生きています!
と言う事でみなさん、気泡は問題ないですからね!気分良くはないですけどね。
そりゃ看護師さんもさほど気にしないわけだ。
ちゃんちゃん。
コメント
はじめまして。
最初の記事から一気に読ませていただきました。
私は小脳脚部海綿状血管腫からの出血で、26歳の時に手術しました。
小脳脚は脳幹との接続部なので、診断書には脳幹部と書かれたりします。
様子見してたけど出血が何度もあるので手術、でも脳幹には手を出せないので血管腫は取り切れなかったようです。これは四半世紀前のことで、昔はインフォームドコンセントなんて無かったので、自分では何だか良く分かっていませんでした。ここ2~3年いくつかの手続きのために書類をそろえて、初めて知ったこともありました。takaakisanの記事に、そうそう、とか、そうだったのか、とうなづいています。更新心待ちにしていますが、無理はせずお体大切にしてくださいね。
なみさん、はじめまして。
コメントありがとうございます。
26才での発症、何度も出血、さぞかし大変だったことと思います。
同じ病の方のお話聞けてなんだかうれしいです。
またいろいろお話聞かせてください。そういう情報交換ページもあるといいかもしれませんね。
拙い文章ですが、お読みいただけてうれしいです。
いろいろ書いていこうと思いますので、楽しみにしていただけたらと思います♪