第27回 転院前日ドラマがまってました

やったー!シリーズ~脳出血~
やったー!
自宅外泊から無事戻り、温かい我が家、いや病室でほっと一息。看護師さんたちは「お帰り~どうだった?」と出迎えてくれます。正直「疲れた」の一言です。そして、ほっとしたのもつかの間、いよいよ翌日は転院です。
カミさんに翌日の着替えや歯ブラシなど必要なものだけ残してもらい、それ以外の荷物は持って帰ってもらいました。
日が暮れるのが早い1月の夕方、間接照明のみの薄暗い6人部屋でこれからのことを考えていました。
歩くのも困難になり、痺れ、めまい、錯視、も改善されず、当初2週間の予定の入院はすでに1ヶ月が過ぎ、今後のこともどうなるかわからない、と言われ、「病院を出る=退院」だと当たり前のように思っていたのにまさかの転院
まだまだ入院生活続くのかー。カミさんは幼子4人抱えて1人でよく頑張ってるよなー。ずっとこのままだとどうなるんだろう?おれ死んだらどうするんだろ?と、朦朧とした頭でなんだか人ごとのように感じながら、何もできない自分に腹が立つと言うよりも、どうしようもないよなー、なるようにしかならんよなー、なんて考えてました。
顔なじみになった患者さんや看護師さんにも会えなくなるかと思うと寂しくもありました。
普通なら病院との別れは喜ばしいことなんでしょうけど、知らない病院に1から入り直しですからね。
病院の引越し?いや突然の辞令で地方に飛ばされるサラリーマンの気持ちに近いかも知れません。よく知りませんけど。
爪を切ってくれたり、話しかけてくれたり、頭や、身体までも洗ってくれようとした優しい男性看護師Mさん。
下の毛まで刈られ、全てを見られた優しい元ヤン(想像)のHさん。
いきなり救急医療の洗礼を浴びせてくれた小柄な美女Sさん。
花粉症でいつも鼻がグズグズいってるヘルパーの女の子。
突然の病室移動で1度だけ背中を流してくれた、寡黙でスレンダーな若い看護師さん。
病院の内情まで教えてくれた職員さん。
誕生日が同じだった新米看護師さん。
いつも患者目線でお子さんの話しをよくしてくれた先生。
手を握って励ましてくれた若い看護師さん。
そして、不安しかない入院生活で、唯一笑いを提供してくれた新婚の北川景子先生(仮)
他にも名前も覚えきれなかった沢山の方々にお世話になりました。
その皆さんと退院ならまだしも、おめでたくない別れをしなくちゃならないのが残念でとても寂しかったです。
特に景子先生は一番話もして、精神的にも身体的にも本当に助けられました。
最後に一言お礼を言いたい。それが一番の心残りでした。
リハ室までは病棟から遠く、1人では移動もできない。
転院当日は手続き完了後、速やかに次の病院に行かなければならない。
わざわざ別れを言いに連れて行ってとも言えず、「まぁ別れなんてこんなもんか」と寂しさと次の病院への不安ばかり考えながら、ぼーっと横になってました。
その時です!
「失礼します。」と、聞き覚えのある声が!!
ハッと首を起こすと、そこには笑顔の北川景子先生(仮)が立っていました
夢じゃなかろうか!自分がいる間にはもう来ないはずなのに、まさかまた会えるなんて!
逃してたまるかとばかりに、転院が決まったことや、あまりにも急な対応への不平不満、転院先での不安、色々と話してしまいました。
彼女も車椅子に腰掛けて、じっと目を見ながら、うんうん、と話しを聞いてくれました。
日も暮れた薄暗い病室。間接照明の淡い光。カーテンを隔てた他の患者さんに気を使い、ヒソヒソと顔を近づけての会話。手を伸ばせばすぐ触れられる距離。顔が近い
なんでしょう、あの感じ。
これが最後だと思うと、切なく、胃がキュッとなるような、トキメキでもなく、こんなに近いのに近づけない、触れられない。ドキドキするような、いけないことをしてるような、嬉しいんだけど、他の患者さんも気になってドギマギして、とにかくずっとこの時間が続けばいい、とさえ思いました(笑)
景子先生はたまたま近くまで来たついでに、ちょっと気になって様子を見に来てくれたようでした。
毎度のことながら、転院のことは全く知らされておらず、急な決定に驚いていました。経験上、そのうち転院になるだろうと予想はしていたようで、話を聞き終え、冷静に次の病院の事、車の乗り降りの仕方、気を付ける点など説明してくれ、とにかくリハビリ頑張って、と励ましてくれました。
「退院したらこっちでもわかるようになってるから、チェックしてるね!ハガキでもちょうだい(笑)」
なんて話しをして別れたように思います。
お礼を言って最後に「友達になりたかったな」と言ったら、何も言わずただ笑ってました
もっと色々話してたと思うんですがはっきりと思えていません。
これが最後の別れになりました。
その後ハガキも出しましたがそれっきりでした。(後日、転院先の担当の療法士さんが研究会で会ったそうで「暑中見舞い届いたよ、ありがとう!」との伝言をいただきました。笑)
はらぺこあおむしが大好きな、真面目で、ちょっと抜けてる景子先生は、今日も沢山の患者さんを癒してる事でしょう。
そうそう、北川先生が転院直前に長い髪をバッサリ切ってショートにしてました。めっちゃ可愛かったです。「初々しくて女子大生みたい!」て言ったら照れてました。
いやー楽しかったなぁ~・・・
・・・って違うから!病人ですから!いつ死んでてもおかしくなかったですから!
これにて「救急病院編」は終了です。次回からは「回復期病院」編です。景子先生はお別れですが、またカワイイ妖精さんがあらわれます(笑)

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