第41回 入院中のホラーその2

ホラー シリーズ~脳出血~
ま、まさか・・・
さて、入院中のホラーな出来事ですが、これは本当に不思議な体験でした。
うんこに悩んでた頃、昼夜問わず夜中にもしょっちゅうトイレに行っていたのですが、そこでの体験です。
一度トイレに座ると30〜60分は頑張っていたと思います。
お腹周りがマヒしていて出し方が全くわからなくなっていたのです。
1週間~10日は糞詰まり状態でしたね。便意は普通に来るのに力めば力むほど括約筋が閉まって出せないという悪循環の繰り返しで、ほんとうに拷問かと思いました肛門だけに・・・
ある晩の深夜、軽い便意と共に、半分諦めもありましたが、車いすに乗り換え、トイレまで行きました。
トイレの入り口には扉も何もなく、個室も扉の代わりに薄いカーテンがあるだけです。
これは、中で異変があってもすぐわかるようにということです。
年配の方も多く 手足が不自由で 介護が必要な方が多い という事もあるでしょう。
なので カーテンの足元も 30センチくらいあいています。
トイレ中、当然他の人が入ってくることもあります。
昼間は道具置き場も兼ねているため、看護師さんの出入りも多く 、わりとバタバタしています。
あまり長くトイレにこもっていると、「大丈夫ですか?」と 声をかけられることもありました。
しかし深夜ともなると、職員さんの数も限られていますし、みんな寝ているのでさすがに静かなもんです。
その日も消灯後の深夜帯でした。
明かりがついているのは、トイレと非常口の みどりのランプだけ。
ナースステーションは廊下のずっと先で、明かりがわずかに見える程度。
車椅子で薄暗いトイレに行き、カーテンを閉め、便座に座っていました。
しばらく便意と格闘していると
   シャッ・・・シャッ・・・
というなにかを引きずるような、スリッパが擦れるような音が近づいてきました。
ゆっくりなリズムだったので
「 足の悪い方が足を引きずりながらトイレに来たのかな?」
と思っていました。
トイレは真ん中の壁を挟んで 左右に二列あります。
右側のトイレには「小便器と便座」が3つずつ、
左側のトイレには「便座」が3つのみです。
元々は男女で別れていたのかもしれません。
しかし、今は男性棟になっているのでどちらを使っても構わないことになっています。
でもなぜか、たまにおばあちゃんが使ってらっしゃるので、そういうときは、車いすをバックさせて気を使ってもう一つの方に入っていました(笑)
この日、自分はなるべく便に集中したかったので、左側の便座のみ3つ並ぶトイレの 一番入り口近くの個室に入っていました。3つのうちの向かって一番左ですね。
 (集中したいし、自分の近くにに来ないといいな。夜中だし、オシッコだけならあっち側のトイレに行くんじゃないかな)
と、考えていました。
ところが予想に反して、その音はこちら側のトイレにだんだん近づいてきて、トイレの中に入って来ました。
ゆっくりと目の前を、シャ・・・シャ・・・と音が通り過ぎ、やがて隣の個室に入ってカーテンの閉まる音が聞こえました。
(俺がいるのわかってるんだから、個室も3つあるし、なにも隣に来なくてもいいのに・・・)
古い病院なので、ずっとまわってる換気扇の音がうるさかったのもありますが、不思議なことにはっきりとは姿も、スリッパも確認できませんでした。
足元の隙間からも、扉がわりの薄いカーテンにも、人影すら確認できなかったのです。
でも確実に隣からカーテンの閉まる音はしました
それでも静かにしてくれているので、とくに気にせず自分との戦いに集中して、便意のくるタイミングを待って脱力しようと、しばらくトイレで頑張りました。しかし、足も充血してきて、おケツも痺れてきて、眠いし、疲れてきたので、限界を感じてあきらめて出ようとしましたのです。
その時気がついたのですが、隣の人が出た様子が全くありません。
あ、うんこじゃないですよ?
個室に入ったきり静かなままなのです。
みなさんも経験あると思いますが、トイレ出る時に人とかぶると気まずいですよね?
同じように便で困ってる人かもしれませんし、かぶると気まずいので待とうかとも思ったのですが、こっちが先に出れば向こうが待ってくれるだろうと、変な駆け引きをしていました
なにも出てませんが一応トイレを流し、今から個室を出ますよー、と無言のアピールをしつつ、手すりを持って立ち上がり、車いすのロックがかかっているのを確認し、車いすに乗り換え、カーテンをあけて個室をでました。
手洗いをし、トイレを出ようとしたのですが、ちょっと気になり、もし誰か倒れて気絶でもしてたら大変なので(なんの音もしなかったけど)、面倒だなと思いながらも、車椅子を反転させ隣の個室をのぞいてみました。
・・・・・・
・・・・・・
・・・・・・
・・・・・・誰もいませんでした。
カーテンも開いたままで 誰かいた様子もありません。
もちろん一番右端の個室ものぞきましたが、誰かいた形跡もありません
あれ?いつのまにか出て行った?いやいや、それにしてもなんにも聞こえなかったし・・・??
もしかしたら 何か別の音だったかな?
換気扇?でもそれなら音の移動が説明付かない・・・
ふーむ、わからない。おもしろい。
霊感ゼロの自分は「音の原因は別にある!じっちゃんの名にかけて!」と、なぜか酒屋をやってた祖父に誓いをたて、どこかの教授のような、高校生探偵のような気持になって、音の特定のためにしばらくその場にじっとしていました。
10分くらいその場でじっとしていましたが、擦れるような、ひきずるような音はまったく聞こえてきませんでした。
それ以降、トイレに行く度にじっとその場に佇んでみたり、トイレを隅々までキョロキョロしてみたりしてみましたが発見には至らず。
しかし、その後も何度か同じ音を聞いているので、決して気のせいではありません。
痴呆テストもパスしております。
何度か個室にいてカーテンが閉まっているときに、その音が聞こえたのですが、カーテンをバッと開けても何もないのです。
個室に座っている時にしか 聞こえてきませんでした。
あれはいったい何だったのでしょう?
死線をさまよった自分にとって恐怖という文字はありません
それよりも興味の方がそそられて、それからも深夜のトイレで ひとりウンコと奮闘しながら、「謎の音」原因究明をする日々が続きました。
とうとう最後まで分からずじまいでした。
怖いというよりも、原因がわからなくて悔しいばかりです。
ごめんね、じっちゃん(^^)
※ 後々、仲良くなった看護師さんにその話をしたら、「そういうよくわからないことはよくあるよ。特に深夜はね・・・」と、さも当たり前のようにおっしゃってました。
(余談ですが、これを夜書いてるときに突然PCが落ちたのには、さすがに怖いもの知らずの自分もビビりました・・・自動保存機能があってよかった。笑)

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