第47回 病室を追い出されたら棒に当たった話

病院といえど、建物ですのでメンテナンスや工事や補修なども当然あります。
全国の病院を知っているわけではありませんので、あくまでワタクシの体験談でございますが、
ある朝、部屋を追い出されました。
年に一度のワックスがけの日に当たってしまったのです!
ワックスが乾くまで2時間は入れないとの事。
そんな殺生な・・・病院なのに・・・病室に入れないなんて・・・
しょうがないし、暇なので車いすで病棟をうろうろ散歩しました
と、いってもエレベーターでの移動は禁止されてるので大した所には行けません・・・。
廊下を100mほど、行って帰ったら終わりです。
廊下の片側にはベッドがずらり。
ほとんどの人はリハビリ行ったり、食堂でテレビ見て時間潰したりしているので、基本的には空のベッドが並んでるだけなんですが、たまに身動き取れない人がそのまま寝てたりするので、気づかずに通りがかると思わずビクッとします。
「野比っ!廊下で寝るやつがあるか!」
などと言われることはありません。(笑)
ひどい仕打ち・・・暇だな〜と、車椅子で廊下をうろうろしたり、エレベーター前に意味もなく佇んでボーとしてみたりするんですが、看護師さんたちは忙しく行き来してるので邪魔でしかありません。
「・・・べつにここまでして床ピカピカにしなくてもいいんじゃない?」とは誰一人として言いません。たとえ思っていたとしても。
(それよりも取れかけの看板直すとか、ハゲハゲの壁を塗るとか、壊れかけのリハビリ器具直した方がいいのに・・・)
と、不満だらけで普段にも増してボケーとしてるとふいに、
「あれ?締め出されたんですか?」(笑)
と、黒い悪魔、いや黒い妖精ちゃんが舞い降りてきました。
「行くとこないなら散歩でも行きますか?」
ええーーーっ!!!リハの時間でもないのに、いいのーーー???ヤッター!犬も歩けば棒に当たるとはこのこと‼️
もちろん二つ返事でGOサインです。
リハビリの先生たちは本来、1単位20分で1単位いくらという単位制のお仕事なので、これはサービスというか全くのノーギャラ。
これは完全にプライベート。休日のキャバ嬢。
もはやデート?というよりボランティアの介護か・・・
・・・まー、何はともあれ、楽しいひと時なのはまちがいない!
棚からぼたもち。ひょうたんから駒。濡れ手に粟。漁夫の利。鳩が豆鉄砲。
なんかちがうか!?
とにかくラッキー♪
脳出血しててよかった〜・・・いやいやよくないよくない。シャレになりません。
「用事を済ませてくるので向こうで待っててください。裏のエレベーターから行きましょう」(笑顔)
もうこれは完全に、合い挽き、いやいや完全に逢い引きじゃないですか!!!文末にハートが見えた気さえしました。ハレンチ‼️
オウ、モーレツ!!
こんなこと誰にも言えません。
忘れないようにここに記録していますが、墓場まで持って行かねば。
この日記を万が一誰かに見られたらと思うと、夜も8時間しか寝れません。
こんな言動を無意識にしてしまう妖精ちゃんは最早、小悪魔。
黒いし。
・・・ちょいちょいディスってますね。ごめんなさい。
よく本人にも注意されてました。
「あんまり言ってると、坂の上で車いす持つ手が、うっかり離れますよ・・・」
あと、カウントダウンもされてました。
「私が日陰に入ると見えない?・・・また悪口言いましたね・・・あと残り3ポイントです・・・」
こんな言葉遊びのコミュニケーションをお互いよく楽しんでいましたね~。なぜか彼女の目は笑っていませんでしたが。
悪魔に命取られるなら仕方ないですね。
「ヤツは大変なものを盗んで行きました!・・・あなたのココロです・・・」
・・・はいっ!
ということで、いつものリハビリお散歩コースを、何事もなく、普通に回ってきました。
うっかり坂から落とされたり、うっかり線路内で立ち往生したりすることもなく、ぶじ戻ってきました。
戻ってくるとベッドも元どおりになっており、
「あ、もうお部屋入れますね〜じゃまた明日。お疲れ様でした〜。」
・・・はい、いつも通りのリハビリタイムでした。最後はとても事務的な対応でした。
これじゃ、ただの介護老人ですね。
「おぉ、いつもすまないねぇ、お菊や・・・ゴホゴホッ」
おとっつぁん、それは言わない約束でしょ」
そんなセリフも時代劇も目にすることがなくなりましたね。そのうち、子どもたちが「サムライってなにー?」といいそうです。外国人の方が詳しかったりして。そんな世の中です。
え?なにか期待していたかって?いえいえ~私は何も期待していません~。もちろんお代はけっこうです。オ〜ッホッホッホッホッ〜
ではまたおあいしましょう。

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