第62回 正しいお風呂の入り方

「大きいお風呂」「小さいお風呂」どちらも経験しまして、それ以降は小さいお風呂に入るようにしていました。週に1~2回。まるで囚人です。なので、お風呂は楽しみなのですが、しかしながら入浴は全身運動の大仕事なので一苦労でもありました。

以前「今度は小さいお風呂を選んだ」でも書きましたが、そのときはまだ湯船につかるのは時期尚早ということで、寒い真冬に入口全開でリハビリの先生に見られながらシャワーの洗礼を受けておりました。

ある時、「だいぶ筋力も回復してきたので湯船につかってみますか?」と担当のピーすけ君に聞かれました。

よろこんで!

二つ返事で湯船に浸かることにしました。入浴の番になり浴室の入口まで車いすで向かい、「4点杖」を使って脱衣所の椅子まで行き、振り返って椅子に腰かけます。見つめられながら全裸になり、介助されながら浴室の段差を乗り越え、一旦浴室の高めの椅子に腰かけます。そしてかけ湯をし、いよいよ湯船に入ります。

・・・いわゆる一人用のユニットバスなんですが、なんだかお湯がたっぷんたっぷんに入っています。

「ちょっと入れすぎちゃいました(笑)。お湯は一人一人入れ替える決まりなので遠慮なく入ってください」

衛生面のこともあるんでしょうが、毎回湯船を洗って自分のためだけにお湯をはって入浴剤まで入れてくれます。至れり尽くせり。湯船に入る時にはより注意をしなければなりません。手順もあり、一挙手一投足を指示してくれます。まるでボルダリングのよう。

1.まずは湯船のへりに手をかけます。壁の手すりも使い、転ばないように両手で身体を支えます。
2.体を支えつつ、慎重に湯船を跨ぎます。やりやすい方の足で構いませんが、自分は痺れてない左足で先に跨いでいました。
3.片足で跨げたら、奥のへり又は壁の手すりを持つようにして、両手で湯船の左右を持って身体を支えます。
4.真ん中の足は勝手についてきます。
5.最後の足で湯船を跨ぎます。
6.あとは両手は取っ手かへりを掴んだまま、身体を沈めるようにゆっくりと肩まで湯船に浸かりましょう。

ザバーっと気持ちよいくらいお湯があふれ一気に身体が軽くなり温まり・・・あっつあっつあっつ!久々の湯船に冷えた体が慣れません・・・ピーすけ君は熱いのがお好き。慌てて水を入れてくれました。もうちょっとぬるめでいいよ!しばらく浸かっているとジンジンと身体が温まり、「は~いい湯じゃ、極楽極楽~♪」という気分になりましたが、病院で極楽は不謹慎だと思って黙っていました。

それにしても最初は、感覚のない足で湯船を乗り越えるのが大変でした。動かしてるつもりなのに、足先が思ったよりも上がっておらず、湯船のへりに引っ掛かっててもわからないのですから。もうちょっともうちょっと、と言われても身体を支えながら前屈みになっていると足がどうなっているのか全く見えません。結構キツイ態勢でエイ、エイッとなんとか乗り越えたのでした。まるでオス犬がオシッコしてるかのよう。モロチン、いやもちろん、すぐ隣でピーすけ君がスタンバイしていて隠す暇もありません・・・

あと大変なのが「湯船を出る時」身体の重いこと重いこと!

さっきまで支えてたはずの両手が、湯船の中の浮力に慣れた体重を支えられない!やっとこさ支えられながらあがり、体を洗うともうバテバテで、脱衣所に戻り、着替え、部屋に戻るとぐったり、バタンキューです。表現が古い?

とにかく、介助してもらいながら、(パンツはさすがに自分で履きました)恥ずかしいと思う気力も余裕もないまま病室に戻ったのでした。

まー、病人にとっては入浴も一仕事なんです!これは退院した今でも、湯船には細心の注意を払ってしっかり手すりを持ちながら入っています。

みんなも気を付けてお風呂を楽しみましょうね~♪できれば混浴がいいな(笑)

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